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自分の仕事を『国家機密』のように隠す人と『勘違い職人』が 効率化 を妨げていると思う

業務効率化を妨げている人 社内コミュニケーション

就職氷河期の中で何年も凍えていた私たち世代。 効率化 なんて言葉は知りませんでした。ブラックの濃さは違えど、仲間の半分は「ブラック企業」で働き、社畜であることが当たり前であるような時代がありました。

「正社員の仕事があるだけまだマシ」「だからこのくらいは我慢しないと」「これを頑張ったら正規雇用してもらえるかもしれない」という人が当たり前のように溢れていて、2000年代は過労死のニュースも多かったです。

2013年に『ブラック企業』が新語・流行語大賞を受賞した辺りから、労働環境を見直す動きが色々な場所や形で出てきたように思います。

有休消化率についてはまだまだ改善されていないかもしれませんが、少子高齢化問題からの産休・育休からの復帰、男性育休、長時間労働の是正、ワークライフバランス、副業の容認といった、いわゆる「働き方改革」が声高に叫ばれていきました。

新型コロナの猛威により、多くの企業が仕事が減少しました。仕事がある会社でも、業務中の感染リスクから社員を守るためにも、業務継続のためにも、リモートワークや時差出勤などの働き方の変化を受け入れざるをえない状況に陥りました。

そこで一気に加速したのが「業務の効率化」です。

慣例化しているだけの不要な仕事を見直したり、プログラミングや自動化ツールを活用して業務を効率化することが求められましたし、早く帰っても怒られないのであれば社員自ら効率化を進める流れができたのです。

【良かったこと】実際に 効率化 されて良かったこと

効率化されて良かったことを事務員OL目線であげていきます。

Web会議が増えたこと

社内で会議をリアル開催される場合のOLの仕事は主に以下の通り。これらの仕事が不要なWeb会議は本当に最高な仕組みです。

参加者の皆さんもWeb会議によって移動に必要な時間が節約できているのは大きなメリットだと思いますので、コロナ後も続いていきそうですね。

会議資料の準備 提出された会議資料の印刷前チェックを行い、印刷。その後、一人分ずつ綴じる作業です。
だいたい前日までに終わらせる必要がありますが、資料の枚数や参加人数が多い会議だとこれだけでも結構な重労働になります。
資料差し替えへの対応も考えると、会議前には他の仕事を入れにくいですよね。
会議室の室温設定会議の開始時間とその日の気温に合わせてエアコンを入れるだけなのですが、結構、忘れがち。
飲み物やお弁当の準備毎月違う種類のお弁当を出さなければいけない会議があった時にはメニューを考えるのが憂鬱でした。自分は食べることのできないお弁当を探すのは切ない仕事です。
飲み物の種類もリクエストしてくる人がいたりすると、結構めんどくさい仕事です。

ITツールを導入して情報共有が進んだこと

グループウェアを導入してスケジュールや情報を共有することが当たり前になり、仕事がしやすくなりました。

例えば、「●●さんいらっしゃいますか?」「本日は有休のためお休みです」という他支店との電話も、電話をするまえにグループウェアのスケジュール共有を見れば解決するため不要になりました。

効率化にもなりますし、電話対応の件数が減るというのは本当にうれしいですね。事務員OLの効率化は電話により阻害されているといっても過言ではありませんから。

グループウェア自体はコロナ前から導入していましたが、スケジュール共有のための『入力作業』を面倒くさがっていた人たちも入力するようになりました。コロナ禍で時短勤務や時差勤務が進んでいく中で、『入力しなければ迷惑になる』ことに気付き、一気に浸透しました。

プライベートな自分の時間が増えたこと

これは言わずもがなですが、家族との時間や趣味にあてる時間が増えた人は多いのではないでしょうか。

コロナ期間中は収入が減ったり、行動も制限されたために趣味に没頭できなかった人もいるかもしれませんが、そういう方は新しい趣味を見つけられているのではないかと思います。

【悪かったこと】 効率化 されたことによるデメリット

効率化は全てが良い事ばかりではないと感じています。これはあくまで私見になりますが、みなさんはいかがですか?

本来の意味や目的、ルールが継承・共有されない

効率化を進める際に単純作業にしてしまったせいで、本来その作業がもっている意味=何のためにその作業が必要なのか、という点が引き継がれていないケースが多くあります。

コロナ期間中は企業の活動も制限されていましたので、パターン化から漏れるものは少なかったですが、これから活動が広がっていくにつれ、プログラミングの改修やルールの再定義などが必要になってくると考えられます。

コロナ期間中にも社員が入れ替わり、2~3年経ちました。それらの人たちは、2~3年の経験を積んでいるのにコロナ前の業務経験が無いので、『元に戻る』ことができない人がたくさんいます。

素直に教えを乞える人は良いのですが、いい年齢の中途採用の方で素直に質問できない人がいるとギクシャクしちゃいそうですね。

人の顔やキャラクターがわからない

Web会議は事務員OL絶賛のシステムですが、コロナ期間中に入社された人の顔やキャラクターはほとんど掴めていません。Web会議では雑談のタイミングが難しいですよね。

早く帰っても怒られないということで社員自ら効率化を進めたのは良かったのですが、事務所内でも無駄話がすごく減りました。そのため、コロナ前から一緒にいる同僚でさえも、以前よりもわからない気がします。

先日、隣の席に座る同僚の御尊父様がお亡くなりになりましたが、ここ1年入院されていたことを知りませんでした。その同僚も「業務に必要のない話だし、自分も皆も早く帰れた方がいいかな」と思い、誰にも話さなかったそうです。有休をとる社員も増えていたので、彼女の有休に誰も異変を感じませんでした。

ご年配のご家族の入院を打ち明けられたからと言って、お見舞いに行く程の関係でもなく、お決まりの声掛けをするだけなのですが、やっぱり少し寂しく感じてしまいました。

職場内の仲間意識というものが薄れた気がしています。

【課題】業務の 効率化 を阻んでいるもの

どうしても、効率化の進む仕事(人)と進まない仕事(人)があるのは仕方のない事だと思います。

ですが、会社全体で業務効率化をすることで、人生の使いが変わったという人が多く、そのほとんどが本人も意外な程にその変化を受け入れています。

一部の人の考え方や性格が原因で全体が足を引っ張られること無く、より進んでいくことを願います。では、いま効率化できていない理由はどんなものがあるのでしょうか。

《 効率化 されない原因1》自分の仕事を『国家機密』だと勘違いしている人

共有は業務の効率化に必要不可欠な要素です。しかし中には、どうしても誰にでも全てを共有することが難しい仕事というのがあります。

社員個人の健康状態の情報や所得などの情報は、ごく限られた一部の人たちだけが知っておきべき情報です。

ですが、ここで勘違いしてはいけないのは、業務の手順は共有できるという事です。特定の個人の健康状態を公開してはいけませんが、社員から病気の申告がある窓口(担当者)は決まっていて、それは誰なのか、またその情報を記録しておく場所や、その申告を受けた際に会社(担当者)として取るべき対応などの、いわゆる運用ルールは公開されるべき情報だということです。

例えば、「健康診断の結果、膵臓癌だと診断された」という社員からの申告があったとします。

その時に担当者として取るべき対応はルールとしてマニュアル化されるべきです。

まず、申告時に追加で何を聞かなければいけないこと。今の自覚症状健康状態、今後の診療についての医師からの指示、入院の必要性や緊急性、働き続けたいのか、変わらず働く場合は他の社員にどこまでどんな風に伝えても良いと考えているのか、現在の業務への影響など、聞くべきことは多くあります。

つぎに、本人の意思とは別に、その情報を上長や社長、人事担当へ共有すべきかどうかの判断と、その判断への本人了承が必要です。そして会社で社員に対して保険を掛けている場合は、どんな保険を掛けていて、処理はどうすべきか、など公開可能な業務フローは多くあります。

その情報が公開されていれば、申告する側も安心して申告できるでしょう。逆に公開されていなければ怖くて申告しにくいでしょう。また、その担当者自身が急に勤務不能な状態になったら、引継ぎもできず困ってしまいます。

自分の持っている情報の切り分けができず、「自分しか知らない」ということをステータスに感じて情報を隠してしまう社員がいると効率化は進みません。

健康や給与情報はわかりやすい例ですが、小さな情報であっても共有をすることが大事です。

情報を人質に会社に価値を示しても、会社に評価はされませんよ。

《 効率化 されない原因2》自分を『職人』だと勘違いしている人

情報を人質にとるひともいますが、技術を人質にとるひともいます。

何年も仕事をしていれば当然技術も向上します。技術が向上したら、それを後輩に継承していかなければいけません。しかし、この技術を「自分にしかできない」と思い込み、人に教えたがらない人がいるのです。

結果的にその人にしかできない仕事が出てきてしまうので、その人のところだけ業務効率化が進みません。

もしかすると、過去に何人かに教えようとして、上手くいかなかったのかもしれません。ですが、相手に合わせて教え方を工夫したり、自分の技術を細分化して複数名に分散して継承してもらうなど考えなければいけません。

ただ一方で、早く家に帰るために「自分ができるとわかっていることしかしない人たち」が増えているのも事実です。そうなると、職人技術を教えたいと思っても、教える相手がいないのです。

特に、いま現在その業務に携わっている人が他の人に比べて多く残業をしていて大変そう、などの状況であれば、それを引き継ぐのは嫌だと思われる事でしょう。そうならないように、会社はその人に寄り添い、早めに対応をすべきだと思います。

 

効率化 に関するアンケート結果

2015年の少し古いアンケート結果になりますが、派遣会社のエン派遣さんが行われた効率化に関するアンケートがありましたのでご紹介いたします。

やはり、コミュニケーションが効率化の鍵だとみなさん感じているようです。

仕事の効率化 - アンケート集計結果|エン派遣
「仕事の効率化」について、エン派遣が2015年7月に行った調査結果です。派遣で働くみなさんの気になるホンネをアンケートで収集!利用者満足度No.1のエン派遣で、気になる疑問を解消しましょう。

まとめ

人間誰でも「替えのきかない自分」という存在に恍惚感を覚えると思いますが、アフターコロナの時代、仕事の場においてそれは『愚の骨頂』とも言える過去の産物になりました。

自分の替わりをしてくれる人がいるからこそ、自由に次のステップに進めるし、新しいことにチャレンジして大きな結果を残せるのです。

ITツールの導入などで効率化が進んだ現在、少し時間に余裕が出来た方も多いと思います。いまはまだ引き継ぐ相手や情報共有する相手がいないという場合でも、自分の業務を客観的に見てみるためのチャンスです。

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